近年新築のバルコニーやベランダに使用される防水の種類はご存じでしょうか。
シート防水やウレタン塗膜防水などもありますが、最近は「FRP防水」が使用されています。
「FPR防水」が何なのか、分からない方も多いでしょう。
そこで、今回はFPR防水について紹介します。

□FRP防水とは？

FRPは繊維強化プラスチックの略称で、ガラス繊維などの補強材で強化したプラスチックのことを言います。
優れた特性があり、色々な形に変化できるのでスポーツ用品や水槽、自動車などさまざまなものに使われています。

そして、FRP防水はFRP樹脂とガラスマットで防水層を作る工法です。
紫外線や雨の影響からベランダやバルコニーなどを保護するためには、防水工事が必要です。
一般的な防水工事は床に塗膜やシートで防水層を作り、トップコートで仕上げますが、FRP防水はFRP樹脂と補強材のガラスマットを組み合わせて防水層を作ります。

□FRP防水のメリット

FRPには、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

1つ目は、軽さです。
近年は耐震性を上げるため、屋根材や外壁材に軽い金属素材を採用することも増えてきました。
これは、防水工事も同じです。
FRPは非常に軽いため、住宅への負担を軽減し、住宅の安全性を高めてくれます。
そのため、木造や築年数が古い住宅でも使用することができます。

2つ目は、高耐久であることです。
ベランダやバルコニーは洗濯物を干したり、ガーデニングを行ったりと歩く機会が多いですよね。
摩耗性・耐候性・耐久性に優れているFRP防水を使用することで、雨水の侵入を防ぐだけでなく、高い強度を保つことができます。

3つ目は、硬化が早いことです。
通常、ウレタン塗膜防水を行うと、一層ごとに乾燥するまで何もできず、早くても4日から5日はかかってしまいます。
雨が降ってしまうとさらに時間がかかります。

一方、FRP防水は硬化するまでの時間が短いので、1日から2日で完了します。
施工期間が短いため、品質の安定、ストレスの軽減にもつながります。

このようなメリットから、新築・改修どちらにもFRP防水が使用されることが増え、主流になっています。

□まとめ

ベランダやバルコニーは、紫外線や風雨にさらされているため、劣化が進行しやすい場所です。
しかし、その劣化を放置していると雨漏りなどのさまざまなトラブルが起きるため、定期的にチェックするようにしましょう。
FRP防水は、軽いため住宅の負担を軽減し、安全性を高められます。
また、高耐久のため、雨漏りも防ぐことができ、強度を高めてくれます。
ベランダやバルコニーの補修をお考えの方は、FRP防水の使用を検討してみてはいかかでしょうか。